オオサカジン

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Posted by オオサカジン運営事務局  at 

2007年05月13日

出来上がる軌跡vol:73~意外な場

(前回vol:72より・・・)
私は、先輩にこう切り出した…。
「得意ジャンルが分からないんです」

すると…

先輩「そもそも、この仕事好きなのかな?」
この言葉は、相当のショックだった。
「本当にすきなのね!」は活き活きやっている自分に対する最大の賛辞と感じていたから、その逆の言葉は、例えば自分の技術面はもとよりこれまでのことを全て否定されるくらいインパクトがあった。

そして、その日から私は、自分の過去を振り返り、「どうしてこの仕事を続けているのか?」「どうして、始めたのか?」「なぜショックだったのか?」を悶々と考え続けた。

なかなか答えが見つけられずにいたある日・・・

その当の先輩が、お誘いをくれた。
それも、自分のナレーション現場を見せてくれるという。
私は、京都に向かった。

その日の仕事は3本。
テキパキと要求どおりに終えていく先輩・・・。
私は、ただただ口をあんぐりと開けて、その技術に魅入るばかり。

驚くような速さで、一発仕上がりで仕事を終えた先輩が、「はい、スタジオに入って!」

もう何年も仕事をやってきて、見学は数度はあった。
でも、お金のかかったスタジオを、先輩の顔で入れていただき、マイクの前に座るということは実は無かった。

ところで、ナレーション制作には、大まかにいって次のようなお金がかかる。
1スタジオ使用料 
2技術加工料(ディレクターや技術屋さんの人件費も含め)
3著作権使用料
4ナレーターの技術料
 
その中で、スタジオ使用料は、結構な金額であるし、ましてやそれに電気を通して操作をしてくださる人件費まで言うと、よほどの限り厚かましくタダで使うことは皆無である。

その日、予定されていた収録時間は2時間。
先輩はそれを30分で片づけた。
要するに、私がスタジオに入れることを見越して、自分の持ち時間を切り上げるスピードで仕事をされたのだ。

先輩に指示されるまま、録音ブースに入る。
「声、出してみて!」

こんなときに、マヌケなのはマイクに対してあーあーしか言わない人間。
プロの場合は、即座に原稿読みに入るのだ。
・・・と見学の私に原稿があるはずもなく・・・・

と思っていたら、なんと!その先輩!
たった今しがた自分が読んだ原稿をそっくりそのままテーブルにおいている。

「そこにある私がやったソレ読んで!」

(ものまね王座決定戦で、本人が後ろから歌って出てくるときのコロッケの気持ち?!)
出す声は、見事に裏返った。
身体から滝のように汗が噴出す・・・。


※次は、番外編443。忘れた頃に出来上がる軌跡74にて続編です。

  


Posted by sammy  at 13:26Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2007年04月10日

出来上がる軌跡vol:72〜得意ジャンル

いつも自分に限界ギリギリの仕事に挑戦し続けたはったり人生の私も、専門分野だからこそ、「出来る」と自信を持って挑まないと信用を得られないことを知った。

しかしながら、究めるという事に関して師匠が必要だった。
そんなある時、事務所の新年会が開かれた。最も苦手としていた集まりに思い切って出かけた。

私が一度は話してみたいと思っていた先輩方がわんさかいらっしゃる…。

「は、初めまして」
私はある先輩に声を掛けた。
意外にも、名前を名乗る私に先輩は、「あなたのこと、話題になってたの」と言った。

先輩方は、現場で次はどんな個性的な後輩が出てくるか、楽しみに事務所プロモーションCD(タレントの声を集めた音カタログ)を聴くらしい…。

「えっ?」

「あなたは、フリートークとナレーション…どっちがやりたいんだろう?って話してたの」

正に私の心を見透かした鋭い言葉…

何でもやりたい…何でもやりたい…何でもやりたい…

そう思ってきた。それは生活手段だからこそ。

本当は中途半端になる自分の危機感みたいなものを感じていたのだろう。

私は、先輩にこう切り出した…。
「得意ジャンルが分からないんです」

すると…





次は番外編でお楽しみ下さい  


Posted by sammy  at 14:22Comments(2)声の仕事:私の軌跡

2007年03月09日

出来上がる軌跡vol:71~舞台本番

 朗読劇の本番がやってきた。(出来上がる軌跡vol:70→カテゴリーより参照してください)
たった二人だけが舞台に上がり、30分ほどの朗読をやる。

 私は、リハでもとうとう「あたたかい」というセリフがつっかえた。
相手役は、諦め顔だ。

 さぁ、イントロが始まり舞台に出て行く。朗読はイスに座ってやる。
そのイスに、優雅に座って欲しいとの演出家の注文。

 ガガーっ

 優雅な登場はもろくも崩れ去る。そう、そういったちょっとしたことが最後まで運命を左右することは
この私が一番良く分かっている。幸先悪いことこの上ない。

 不安をかき消すように、自分のその時の最大の力を信じて、読みすすんでいく。

 (さぁ、次は例の問題のセリフだ)

 その時、自分の中の何かが叫んだ。
 (やっちゃえ!)

 「あたたかい・・・」 

 相手役は、いえたやん!という目。思わずニヤリの一瞬だ。

 終演後、相手役は一言・・・
「とうとう壁を破ったね。凄く響いたよ。だから自分も乗った」

 その物語のどうこうはともかくも、私自身が変わらなければ、人を感動させるようなことは到底できない。分かっちゃいたけれど、何か自分をセーブして安全圏に囲う自分がいたわけだ。

 私たちは、聴衆がどれだけ本の世界を想像して楽しんでいただけるか、
 相当な練習を積んで、物語の世界に近づかねばならない。
 
 これは、人から観れば小さな壁だった。
私にとっては、大きな大きな壁。
 壁に気がつくのは、実はとても幸せなことなのかも知れない。

 私は、マゾッ気があるのか、どうやら難しいことに挑戦する方向を選んだらしい。
次に挑戦したのは、自分の得意ジャンルを練り直すことだった。

 次は番外編356で、日常サミーをお楽しみください・・・。  


Posted by sammy  at 21:13Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2007年02月18日

出来上がる軌跡:vol70~ひと皮剥く

 学生の「ひと皮剥ける実感」(vol69参照)という言葉は衝撃だった。
最も渇望しているはずなのに、日頃の慣れた仕事に新鮮さを見つけようとしなくなる自分を見透かされたような感じがしたからだ。

 そんな頃、同じ事務所のタレント仲間が朗読劇の舞台に立つという。
居ても立ってもいられない私は、同じ舞台に立たせていただくようお願いした。
 そこからが問題!
 朗読劇といっても、舞台である。
 私にとって生き恥をさらすようなものである。
 
 わずかな演劇系舞台経験は、幼稚園・キリスト様を導くお星様の役、自主公演の朗読ライブ(好きなことを出来る!)のみ。。。

 舞台練習に入った。完全な恋愛劇。
 通常恋愛でも、言ったことの無いようなセリフのオンパレード。
なおかつ、どーしてもいえない言葉があった。

あたたかい

 大事なセリフなのに、あったかいとしか言えない。
言葉に温度が無いからだし、自分が「言えている」と練習しなかった活舌の甘さ。

 そう、言葉は実感なのだ。
何でこんなことが分からないのだろう・・・
何で出来ないのだろう・・・

 とうとう、「あたたかい」は一度も成功せずに本番を迎えた。  


Posted by sammy  at 13:09Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2007年02月07日

出来上がる軌跡vol:69~本番

 いよいよ卒業進級制作の本番がやってきた。(vol:68参照)
泣いても笑っても、この日がナマで最後である。

 ある学生は、演劇に・・・ある学生はラジオの生放送に・・・

 これは祭ではない。専門学校生の彼らの将来を垣間見るものでもある。
専門学校の講師で教えられたことは、忍耐である。
育てるためにギャンギャン言うのは簡単なのだ。言えば分かる相手ならなおさらである。

 でも・・・

 本当に大事なのは、夢を現実にしたいかどうか、学生本人が自分で考え、行動すること。
ここで、必ず数年前は同じ立場であった私自身のことも思い出す。
 
 「明日のご飯のお金を自分で生み出せるか?」
 「新しい仕事を、次につなげることが出来るか?」
 
 究極の自問自答を繰り返す毎日が始まるのだ。

 実際、こういうことを口を酸っぱく経験談として言っても、本人が経験しない限り、
現実的には、響かないということになる。
 専門学校の講師が難しいといったのは、それが初めからわかっているからだ。
 
 さて、本番はとにかく済んだ。
 本番を終えた学生が一言・・・
「こんなに夢中になれたことがなかった。ひと皮剥ける実感が欲しかった・・・」

 私は、この言葉は衝撃でもあった。
 レギュラーが続くと、「ひと皮剥けたい」という飢餓感が薄れるのだ。
そして・・・改めて、自分の実力を問い直す新しいチャレンジをすることになる。  


Posted by sammy  at 14:43Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2007年01月25日

出来上がる軌跡vol:68~育てる

長らくご無沙汰の出来上がる軌跡。。。
現在のところ、今から3年前まで遡って話を続けている。
 
専門学校の学科立ち上げに関わってから初の卒業生を送りだしたのが5年前。
それから毎年、卒業生を送るまで学生個人の悩みを聞きながら自身の悩みと重ね合わせること数年。。。。

 講師のお仕事は、塾講師、朗読講師、話し方講座・・・何でもやるようになってきていたが・・・

一番難しかったのは、実は専門学校だった。
18歳から20歳くらいの学生が門をくぐる。
それぞれ家庭で、大事に育てられ自我もきちんと芽生えている立派な大人であり、中途半端な大人でもある。

 馴れ馴れしくお姉さんとして接してみたり、はたまた親代わりになってみたり・・・。
なだめすかして世の中に羽ばたくお手伝いをする。

 素直な学生は自分の限界も可能性も早く気づき、そこにどう対処するかを学ぼうとする。
それすら分からない学生は、「分からない」という本音を私たち講師に漏らすことも出来ず、もんもんとする。

 デビューして、もう10年は超えていた私も、この世界では全然新人なわけで、その世界の苦しい事情を知れば知るほど、彼らの悩みの全てを解決できないもどかしさにいらつく。

 「育てる」

 なんと難しい言葉・・・。

 立ち上げから2年経った1月のある日、彼らの卒業に関わる重要な制作発表の日を迎える。
マメに連絡を取り合い、深夜までマンツーマン・・・・。
しかし、しっくりこない・・・。何かが違う。担当教員は皆悩みに悩んで、気がつくとファミレスで
討議の末、朝を迎えた。

 夢とは何だろう・・・・???

 とうとう本番の日がやってくる。

   


Posted by sammy  at 19:18Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年12月20日

出来上がる軌跡vol:67~講演、いざ!

 講演が始まった。(出来上がる軌跡vol:66参照)芸歴がそこそこあっても、講演とはいやはや驚きだ。
そのときは、自由にお話くださいとのこと。
ただし、持ち時間はきっかり60分。その前にさわりをきっかり2分くださいという注文があった。

 いやぁ。。。時間に関しては本当にラジオをやっていて良かった。
ストップウォッチを見ていてきっかり!というのには、慣れていたから。

 要は、内容である!

 朗読に興味のある年代のご婦人が揃っているということもあって、朗読の観点から見た言葉についてや発声についてお話した。
皆さま、真剣!食い入るように私を見つめている。

 あっという間にその日は終わった。
恐る恐る感想を後日頂いた。
  
 「○×▲の話が、よろしゅうございました・・・」
「これからもご指導いただきとうございます・・・」

 んー、誠に美しい言葉での感想でございました。

 たーっぷり汗をかいた私が帰宅時に思ったのは、「岩盤浴といい勝負くらい汗の出が良い」
という事実・・・。

 人間、いつなんどきも緊張が必要である。

次は、番外編227です  


Posted by sammy  at 01:38Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年12月06日

出来上がる軌跡vol:66~講演会?!

 講演者のコーディネートや司会やそこで使う資料ナレーションという類のものがある。
 そこで見ていて感嘆するのは、講演する人の思慮深さや知識の豊富さ、話の運び具合の上手さ!
 これまで、そんな仕事を通して、違う分野の方を見て、勉強になることが度々あった。

 さて、当の私・・・。仕事はあっても、選ぶほど、余るほどあるわけでなし・・・
これまで、何でもやってきたが、生活は常について回る。だから、覚悟を決めたら何でもやる。

 が!

 来た仕事は、講演依頼
(ま、マジかよー!!)
司会ではなく、演壇に立つのだ。ありえない。

 早速打ち合わせに向かってみて、さらに卒倒!
依頼の婦人会は、名誉総裁が○▲宮妃殿下・・・とある。ハイソな方々のグルーブなのである。

 その日から、家でごめんあそばせなどと、言葉を矯正してみたが、
こそばゆくて、できそうもない。

無事、成功なるか?!

 次は、番外編212です。あ、ハイソでなく庶民派な番外編です。

 
   


Posted by sammy  at 15:09Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年11月12日

出来上がる軌跡vol:65~カリスマ?!

 事務所に所属して8年が経過したころ、世の中はすっかりパソコンが浸透し、企業はPRをVTRからホームページに切り替えていった。
つまるところ、広告費の削減

 バブリーなころ、あらゆる企業が競ってVTRを作っていた頃と比べ、CMナレーションも明らかに減っている。
・・・ということは、私がやれば良かったようなランクの仕事も、上のランクの先輩方が涙を飲んで引き受ける状態になる。

はて???

生活のためには、とにかく与えられた仕事を、がんばるしかない。
・・・とそこに、思いがけない世界を覗く仕事をすることになる。
その世界のカリスマといわれているのは、秋元康中谷彰宏・・・。

出来るのか?私・・・?

次は番外編192です。  


Posted by sammy  at 14:42Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年11月02日

出来上がる軌跡vol:64~楽屋裏で・・・

 ホールデビュー前日のリハーサル・・・。(vol:62,63参照)
私の楽屋は、無かった。
・・・というのも、メイン司会の方が使われる楽屋があるのが本当で、一ナレーターは、適当に・・・ということらしい。

しかし、拘束時間も長いため、荷物はその司会者の入る楽屋においても良いとのこと。

さて、どーっと疲れた仕事後、舞台上で華やかに確実に司会をこなしておられた某局のアナウンサーにご挨拶に伺った。
ま、型どおりの「どうも」という挨拶に終わったわけだが・・・。

この世界は完全な上下関係が存在する。私ごときジャリタレントからみれば、舞台上のその方々は超ベテランである。基本的なことかもしれないが、帰宅はベテランさんが外に出られたのを見届けてから。

お帰りになったのを見届けてから、楽屋に荷物をとりに入ると・・・
鏡台に、ひとつのメモ。

「お先に帰ります。今日のあなたのお読みになったナレーションですが、○○のアクセントは、▲○※だと思います。ご参考までに・・・」

アクセント記号をつけてくれたそのメモ。

「聴いてくださる人がいる」

どんなに緊張し、どんなに小さい場面でも、大きな仕事のパーツ。
ねじが緩んではならない。見ず知らずの私に本当に有難いメモだった。

そして、当日丁寧に丁寧にそのメモどおりに発音し、無事終了。

後日、あまりに嬉しかったので、お礼のお手紙をしたためると、早速のお返事。「久しぶりに気持ちの良いナレーションを聴いたから、老婆心ながら・・・」とあった。

いつまでも指導者はいてくれないし、現場は厳しい。
ましてやお金を頂いているからこそ、出来て当たり前。

楽屋のないタレントは、また息を吹き返すきっかけをもらった。
その手紙は、引き出しに大事にしまわれている。

次は、めずらしきもの紹介です・・・番外編176をどうぞ。  


Posted by sammy  at 20:20Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年10月27日

出来上がる軌跡vol:63~ホールなのだ!

 ナマで、しかも大阪城ホールでナレーションをすることになった当日。(vol:62参照)
まず、大変なのは反響音。
マイクテストをしたら、わゎたぁしぃわぁぁぁ~ってなくらいに反響する。
その声が自分の頭上に降ってきて、相当驚く。いや驚くってもんじゃない。倒れる。

 私の異変に気が付いたディレクター、走ってきてヘッドフォンを貸してくれる。
ホっ・・・。

 さて、いよいよ本番!
私にキュー(合図)が出る。「陰アナ」といわれる、ご注意アナウンス。
しかし、私のスタンバイ位置は、楕円形大阪城ホールのど真ん中。
そこに、機材台(階段3段くらいの高さ)が、3M四方。
その上に、機材エンジニアが2名、フロアディレクターと機材ディレクター、隅にちょこりと私。
ヘッドフォンして、スタンドマイクを用意された私を、客席のオジサマたちは
しげしげと眺めて一言。
「大変ですなぁ・・・。」

陰アナちゃうやん!表アナやんかー叫び

政治家のお歴々が登場し、着席したらいよいよ冒頭VTRのナレーション。
そのころには、諦めの境地。
本来は、冒頭ナレーションが仕事だった。でも、当日の50ページの影ナレ台本を見たら、どうでも良くなるのだった。

当日の動員8000名。
麻生太郎さんも綿貫さんもお話になったその催しは、全国ニュースで放映された。
ナマは、魔物。。。。あらゆる意味で。。。。

そして、私はこうしてホールデビューを果たしたのだった。

次は、番外編170です!とうとうあの聖地に足を踏み入れるかサミー?  


Posted by sammy  at 10:28Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年10月05日

出来上がる軌跡vol:62~ナマだったんだ!

 ラジオ経験は、生放送が殆ど。
ナレーションは当然録音。よほどのことが無い限り、生は無い。

 ある日、事務所から指名で来たナレーション・・・。
原稿で言うと一枚程度のもの。参考ビデオまでついている。

「しっかり仕込んでおけ」ということでもある。

さて、当日会場に行ってみると・・・
そこは大阪城ホール!
政治家のお歴々の札がおいてある。私が案内されたのは、観客席のど真ん中。

ん???

前日リハーサルに来てくださいといわれていたので、ここで簡易録音でもするのだろうと読んでいた。

「さぁテスト行きます。台本ありますか?」

だ、台本?(ペーパー一枚なのに、ご丁寧だなぁ・・・)

私「これならありますが・・・」

「・・・・それ・・・分かりました。先にそれをやりましょう」

(???)

「はい、キュー(合図)出したら、読んでください」

(え? 録音でないのかしら?雑音入るしなぁ)

「はい、じゃぁ当日もそれでお願いします。それから台本、後で持ってきます」

なぬ?!

そして、届けられたのは、50ページにも及ぶナレーション台本。
大半は、舞台進行の司会がやるのだが、突然ご案内ナレーションをしてくださいというわけだ。

録音でないってことに相当びびっているのに、当日にこの台本と来た!
(泣、泣、泣・・・)

大阪城ホールで、ナマである。あのエリック・クラプトンだって、マライアだって、みんなここでライブやったんだよ!そこでナマ。。。。卒倒しそうだ。

因みに、ナレーション録音はとても地味な作業。
トイレのようなボックスで、汗をはぁはぁかきながら、一心に原稿に向かうときもあるし、ガラスの向こうでしかめっ面したエンジニアさんの顔をびくびくしながらうかがうことももあるけれど、基本的に人がいない密室作業です。

なのに観客のど真ん中ってどういうことよーーーー!

4時間ほどのリハは終わり、どーっと疲れ。本番は果たして???

次は、番外編147です  


Posted by sammy  at 13:13Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年09月29日

出来上がる軌跡vol:61〜言いやすい?

録音の次の日、電話…(vol:60参照)

この場合は、「お直し」か「お叱り」か「お褒め」の3択。
マネージャー「実は読んで貰った部分なんだけれど…録音し直しなんだ」

私「そ、そうなんですか…(暗い声)」
マネージャー「あ、いや、メーカーさんが今回使った言葉でメーカーさん自身が気に入らなくて変更したいところがあるらしいよ」

先輩方と合わせて4人の収録で、うち2人の原稿にはバッチリその言葉が含まれる。

そこだけを抜き出し出来ない作業だけに、もう一度収録と相成った。

因みにに、私はサラリと言葉を噛む(つっかえる)ことで有名?!

実は最初の収録時点でそこをつっかえていたので、メーカーも気にしていたのだろう。

言いやすい商品は、売れる。

…というより、私が上手くなれよっ!!
商品の言葉を変えてしまった女であった。

次は、番外編140です!  


Posted by sammy  at 10:01Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年09月25日

出来上がる軌跡vol:60〜物知り顔

ナレーション…
長いもの、短いもな、怒鳴るもの、泣くもの…

実に様々である。

ある時先輩に、「ナレーションは、経験を再現するものである」と教えて頂いた。
が、経験したことが無い原稿が圧倒的に多い。

ようやくご指名仕事も増えてきた頃に、某住宅メーカーの新システム(いわば新商品)を紹介するビデオのナレーションオファーが入った。
私の役どころは、そのシステムを導入した家に住む主婦の吹き替え。

注文は、物知りで友達も納得するような説明をする人。

これぞ「知ったかぶり」
経験なんて、あったもんじゃない!

モノは、売れれば嬉しい「家」である。
先輩方との絡みがある中での録音。
ただでさえ、下手くそなのに、ますます焦る。

こういう時、現場で先輩方の原稿あしらいを盗まして頂くほかない。

どの仕事も、手とり足取りはド新人の時だけ。

そういうドキドキの中での録音が無事終わり、再生チェック。

すると、住宅メーカーさんの渋い顔…

取りあえずその日帰宅。
翌日、マネージャーより電話…
声が暗い?!

またもや心臓縮み上がる一瞬だ。
その電話は…

次は、番外編です!  


Posted by sammy  at 13:01Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年09月15日

出来上がる軌跡vol:59〜サミー、空を飛ぶ

私の知り合いは、その昔…ヘルメットに小型カメラをつけて、遊園地の「フリーフォール」に乗る取材をさせられた。

嫁に行けない…とボヤいていたことを思い出す。

サイパン取材終盤で、お隣のテニアン島に渡ることになった。

てっきりバナナボートくらいだと思いこんでいると…

セスナ機で行くという。初体験だ!

さて、飛行場…
体重を申告しろ!という。
(何が関係あるのさ〜)

ウジウジしていると、「ちゃんと言わないと飛行機落ちるからね」

セスナ機は、定員6名。サバ読んで軽く言おうものなら積載オーバーで、本当に危ない。

全員の体重申告になった。
ざわざわしていたのに、女性陣が体重を言う時にはシーン…
(み、みんな何か反応しようぜ)

今だから告白しよう。
男性陣の冷ややかな視線に耐えられなかった私は500gサバ読んでしまった。

それでかどうかは判らないが、セスナはフワリでなくヌワリと上がり、乗員6名は誰からとも無く、拍手をし始めた。

運命共同体は、無事テニアンに着陸!

テニアンで食べる昼食を、少し控え目にすることを心に誓った。

空飛ぶサミー、飛ばすのは、声だけでいいみたい…

こうしてドタバタの海外取材は、私に数々の強烈な印象を残して終わったのでした。

次は、番外編です!  


Posted by sammy  at 22:15Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年09月10日

出来上がる軌跡vol:58~サンセットクルーズ取材

エステで、つるるとなった肌に、(アーモンド系オイル???)サマードレスだわ!とばかりに続いてはサンセットクルーズである。

 サンセットクルーズというからは、船上で食事もあり、抜群の海の青も、沈み行く太陽とともに深い色になるそのさまは想像しただけでワクワクする!

が、雲行きが怪しい。どうやらスコールが降りそうなのだ。
晴れ女サミーも、焦る。

同行の新聞記者たちは、「写真が押さえられないよ」とヤキモキ。。。
・・・とそこへ、雲が切れすーっと太陽が照らし出され・・・
正真正銘「サンセットクルーズ」が始まった。

さて、ディナーである。
ステーキがでると伺っていた。

ダダーン!

パクっつ!

ん????

ま、まるでゴムである。多分、いつもそんなわけではないと思う。
でもゴム。
いや、食べたことがない人には、本当のステーキの味が分からぬのか???
取材となれば、美味しそうに食べ、何がしかの感想はいわねばなるまい・・・。

必殺文句「今までに食べたことのない味!アセアセ

こんな、にわかご陽気な私たちタレント組2人は、なぜか船上で繰り広げられているチャモロダンスのダンサーに指名され・・・

ダンス、張り付く、ダンス、張り付く

そう、先ほどのエステのオイルは見事に肌の上にとどまり、サマードレスにまとわり付いた上に、潮風で部屋に戻ると洗い流すハメになった。

後日・・・

エステでゴホゴホいってうつぶせになっていた(vol:57参照)肩だしプチヌード写真が、ミニコミ紙に掲載され、私はグラビアデビュー?!となった。(発行部数推定20万世帯)
洗い流したエステオイル、最後まで食べられなかったステーキ・・・

取材って大変なんですね・・・。
リスペクト「食いしん坊バンザイ!」「世界ふしぎ発見」

珍道中の海外取材は、来る日も来る日も分刻みの場所移動を続けます。
次は、どこにいくのだろう???

番外編で一休みしてくださいませ・・・。  


Posted by sammy  at 01:09Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年09月03日

出来上がる軌跡vol:57~エステ仕上げ??

 海外取材の目玉だったエステ・・・。
洗車状態(vol:56参照)で、呆然のまま通された次の部屋。

今度は、白いベッドにまずはうつ伏せになれという。

枕元には5本ほどの茶色いビン。
どうやら、好きなオイルを決めろということらしい。
(決めろったってなあ。。。。)

・・・と思うないなや、茶色いビンは私の鼻元に強引に持ってこられ・・・。
想像して欲しい。ガツンと鼻にくっつかんばかりに香水のビンをもってこられたらどうなるか!!

うぇ・・・ゴホゴホゴホ・・・(涙目)

「コレ キライデスカ?」
(いや、キライじゃなくて、ち、近すぎるんじゃーーーーー!

どうやらこうやら、その中で一番マシと思われるオイルを選ぶ。
(というか、鼻がマヒしている)

そのオイルで、オール肩出し状態で、いよいよマッサージ。
うーん、これはウットリ!
いささか、サマードレスに張り付く感じはあるのだが・・・。
ま、世の中のエステ事情に現地の方が慣れるか、私たちがこのパターンを普通に思うかしかない・・・。

何とか盛り上がったところで、今度はサンセットクルーズ取材へ・・・
その日もてんこ盛りである。波乱含みである。

次は、番外編122 です。  


Posted by sammy  at 01:46Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年08月31日

出来上がる軌跡vol:56~海外取材その2

海外取材で、もっとも楽しみにしていたエステ!
それも、初の全身エステ・・・

もう私の妄想は、頭・両手・両足・・・つまり5人が一度に私の身体を磨きかける・・・あーウットリzzz

エステ取材が入ったというのも、ホテルがエステのコースを取り入れリニューアルオープンするからである。
さて、銭湯にでもいくようにイソイソと入口に入ると、脚がなが~~~~~~~~くて、顔がちぃっっちゃい外国人カップルが二人、ガウンを着て優雅にお茶を飲んでおり・・・。
(いやん、ステキ!)

どうやら、カップルはこのエステのパンフレット作りのための撮影だった。
あれ?私たちじゃない?(んなわけがない!)

そうこうしているうちに、片言の日本語の現地人が来て、「コッチネ、パンツヌグネ」という。
「・・・・・」
ガウンを羽織って、つまりヌードで部屋へ・・・。

すると「コノ ベッドスワル」
言われるまますわるやいなや、アカスリ
メチャクチャ痛い!

ひとしきり擦られたら、ビニールを張ったそのベッドの方へホースが伸びてくる。
オドロキびゅ、びゅびゅーーーーーーーーーバシャーーーーー

まるで、私は洗車されるのごとく、手荒く垢を落とされる。
そ、そんなに汚れているか???タラーッ

「キレニ ナタネ(綺麗になったね)。ツギノヘヤネ」

次の部屋って・・・(汗)
早くも、これをどう放送で言おうか、頭の中がぐるぐるしてきた。前途多難である。

次は、番外編118です

  


Posted by sammy  at 00:10Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年08月27日

出来上がる軌跡vol:55~海外取材!

 番組にタイアップがつくとスゴイ動き方をするものだが、正月明けのスケジュールを尋ねられた私に舞い込んできたのは、海外取材
(お、タレントみたいだぜ!あ、タレントだった・・・)

 3泊行って、見たもの聞いたものを番組で話すことを条件に、渡航費用がでる。
行ってきたのは、サイパン

 ところで、これまでタレントやモデルたちがよく話している「海外ロケにいってきてさ~」
という会話・・・。
単純に、いいなぁ~と思っていた。

 さて、肝心の私の取材行程。
サイパンでお世話になる航空会社の取材に始まり、次は、滞在先のホテル。
このときは、関西のマスコミ媒体から10名ほどが参加していたが、女性は3人。
この3人には、エステ取材がついていた!
 
 一日目は、ホテル内のレストランでのウェルカムパーティー。
二日目からは、いよいよ取材らしい取材として、あちこちをまわる。
まさに分刻みである。
でも、その日はエステが入っているもんな~ハート

女性組3人は、いそいそとホテルのエステルームへと向かった。
そこで、またもや・・・?!?!

次は、番外編114です!  


Posted by sammy  at 23:45Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年08月20日

出来上がる軌跡vol:54〜ステージは…

彼女のセカンドステージが始まった!
既に、お話しした私は放心状態である。
颯爽と現れた彼女、キラキラとまぶしい!

ん?

我が目を疑った…

私の作ったアクセサリーを身に付けて、私に微笑んでいる(ように見えた)

どんな順番で、何を歌ったか?!
そんなこと、聞いてくれるな!

「私のプレゼントがステージにゲスト出演し、共演したことを私がこの目で見ている」のがいいのだ!

この仕事を続けて良かった…

まだ彼女との番組共演は叶っていない。
引き続き目標である。

因みに…

彼女には、今回「アクセサリーのメンテナンスは、いつでもどうぞ!」と書いたファンレターをお渡しした。

こんなことで逢おうと企むニヤケた私だ!

次は毎度毎度の番外編です。  


Posted by sammy  at 20:53Comments(0)声の仕事:私の軌跡