オオサカジン

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Posted by オオサカジン運営事務局  at 

2006年07月09日

出来上がる軌跡vol33~アーティストが来る!

 ソロで(ピンで・・・ともいう)ラジオ番組をしていると、よく言われることがある。
「そんなに、ようしゃべるネタがありますね・・・」

 でも、賑やかそうで集客力がありそうに見えて、最も難しいのがゲストがある場合と、常に2人以上で番組を進める場合。

 次の難関は、現役歌手とのクロストーク番組
つまり、私はその歌手の方がこれまで聴いてこられた音楽の知識や感性をトークに上手く引き出す補佐となる。 しかも、全員ソロDJを貫いてきた局の初の試みであった。

 アシスタントは、自己主張はありません。できません。メインが困ったときだけ、分量少々多めです。
私の場合は、まずアーティストに対するミーハーな思いが先行した。

 初顔合わせし、打ち合わせ。そして・・・オンエア。
 
 歌手である彼は、幼い頃に家にジュークボックスがあったほどの音楽フリーク。
こうなると、彼の熱い想いはほとばしり出る。
制限時間のある中で、彼の気持ちを汲み取りつつ次のシーンへ進めることは至難の技である。

 エンディングトーク。。。2分ちょっとあったろうか???
危うく、さようならを言えずに終わるところだった。ふぅ~~~アセアセ 

早速プロデューサーから呼び出し。 
来週から、「アーティストが来る!」意識でなく、「アーティストと送り出す」でなくてはならない。

私は、その1週間の間、彼がとうとうと喋り続け、止められないという夢を何度も見続けた。
悪夢は、正夢か? 夢想か??

次は、番外編32です。

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Posted by sammy  at 21:15Comments(9)声の仕事:私の軌跡

2006年07月08日

出来上がる軌跡vol:32~大事な道具

 ゆるゆると珈琲を飲みながら、楽しむ番組中のブレイク。。。。
ADが「30秒前でーす!」と叫びだすと、談笑している私もさすがにぴりっ!
「しっとりいっときましょ」ディレクターの指示・・・。

 リニューアルして始まった番組は、音楽と世相を幅広くチョイス。
私は、だんだん興奮してきた。。。。

 それでぇ! 
 ・・・・と手を振り上げた瞬間!

 バサ~~~~、ジャジャー~~~、ポタポタ・・・・

さっきまで、飲んでいた珈琲カップを、チョップ!!
生放送で、しゃべっている最中である。

①まずマイクを持ち上げます。
②サミー、立ち上がります。
③AD、机をそーっと拭きます。
④サミー、立ち上がって、マイクを握り締めしっとりとしゃべり続けます。
⑤音楽が入り、スタッフ全員脱力
⑥次のトークまで、全員が「あ~あ~」言いながら、拭きます
⑦拭きます拭きます
⑧「30秒前で~す」のADの声

このときに、一番大事なのはマイクです。
砂糖入りの水にかかると、高価なマイクもすぐ故障します。
(当然ながら、私の服より優先されます)

はたまた、珈琲カップをチョップしながらしっとり生放送でしゃべる女 と伝説になった。  
 こんなわたし、真のプロになれるのだろうか?甚だ疑問である。

次は、気を取り直して番外編29 です。

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Posted by sammy  at 10:38Comments(4)声の仕事:私の軌跡

2006年07月07日

出来上がる軌跡vol31~隣部屋のはなし

 市民講座の行われていた部屋の隣では、別の教室が開催されていた。
その教室オーナーは、度々私達の講座を覗いておられ・・・

 そして、気がつくと声優コースを作るから、主任講師に・・・という話にまとまっていた。

同時に現れた2つの講師依頼。。。。。自分の気持ちがついていかない戸惑い

 専門学校はいよいよスタート。そしてこちらの養成所も開校。
私は、もてる技術は懸命に伝えた・・と思う。
この2つの学校は、数年後には全く違った結果を迎えることになる。

 さて、こんな混乱の中にも2つ目の放送局では、ある局面を迎えていた。
これまでの番組を総リニューアルするほどの改編人事が行われ、
全く新しい番組がスタートする。

 私は月1回ほどのレギュラーに張り切った。電波に声が乗るという重要性や、楽しさが見えてきたころだった。

 ADさんが用意してくれるのは、いつもホットコーヒー。
熱が入ると、CMや音楽がかかる合間に飲む珈琲がこの上なく美味しい。

 隣部屋の人事、隣部屋の経営戦略会議・・・
 どんな話がそこであろうと、「ニーズがあること(リスナーから)」に代わる大きな勇気はないわけです。そして・・・スタッフと談笑しながらの珈琲・・・
楽しい番組も終盤です。

 「30秒前でーす」 ADの声が響いたその時!私は、またある伝説をつくってしまったのです。

 次は、番外編27です

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Posted by sammy  at 10:56Comments(2)声の仕事:私の軌跡

2006年07月06日

出来上がる軌跡vol30~巻き込まれる?!

 人生と恋愛は、宝くじか交通事故のようなもの・・・とはよく言ったもの。

200名ほどは居るだろう事務所で、ご指名があるというのは大変光栄であるものの、「選択肢に入るがご指名でない」程度のことには随分慣れてくる。

 そこに、市民講座のご指名であったから(vol28~29参照)驚いた、驚いた!
実は、舞台準備(vol26参照)をしている頃、ある方から「専門学校の学科立ち上げメンバーに関わって欲しい」との依頼。
それこそ、「選択肢に入るがご指名でない」程度の話と思っていた。
 
 さかのぼること数年前、私は彼がアルバイト生活でいるときに、あるアルバイト紹介をしたことがあった。彼によると「そのご恩が忘れられない」というのだ。
(まーよーでけた一杯のかけそばみたいなハナシやな・・・)
 
 スクール時代から今まで、順当でない人を沢山見てきて、決して夢はたやすくないと思っている自分が夢を追う人を教えるのは、ちょっとまともじゃない。そう、私は彼に答えた。

「現実を話してもらって結構です。だからこそ、現役で頑張っている人に、現場の厳しさと得られた達成感や夢を追う過程を話してもらいたい」彼は、私をこう説得した。またもや講師ご指名である。

 とうとう、「買っていて随分前過ぎて忘れていた宝くじが、ちょこっと当たっていた」ような妙な感覚で、教壇に立つことになった。

 発展途上の人間が、タマゴを育てる。私にとって事件である。
はて私が、巻き込まれたのか? 入学してくる学生が巻き込まれるのか?

 事件は、それだけではなかった。市民講座を開催した隣の部屋でも密かに進行していたのだ!

次は、番外編24 です! 

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Posted by sammy  at 21:34Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年07月05日

出来上がる軌跡vol29~質問のすえ・・・

 講座が25名でスタートした。老若男女勢ぞろいだ。
(タイトルより怖い・・・)

 だいたいこういうものを受講する人、全然言葉に興味がない人でなく
むしろ勉強をしている人が多い。
私は、毎回毎回、難しい質問を山のように浴びた。
(真野響子のような美しい講師は、この時点で諦めた)
 
 中でも、骨太な少々意地悪な質問を投げかけてこられたのが、
最年長81歳Sさんだ。
まず、自分の名前の呼び方からして解説してくれた。
泣きたくなった。

 そんな命からがらの6回を終える日、私のような若造に付き合ってくださった皆さんにお礼の意味を込めて、修了証を出すことにした。
お名前をひとつひとつ筆書きする。

 さて・・・修了式。
お一人お一人、修了証を手渡す。
全員いきわたったところで、例のSさんが「先生!」
(こ、硬直!)

「今まで、沢山の修了証を頂きました。でも最近の修了証はいかん!・・・」
(え?!)
「パソコンで、ちゃちゃちゃと作ってあって、真心がない」
(あの、パソコンで作ってます・・・)
「この名前は、見るところ、手書きだが、どなたが書いたんですかな?」

「あ、わ、わたくしですが・・・(汗汗汗)」

「誠に、素晴らしい!」

????????

「手書きである。それが素晴らしい。こんなものは久々です、先生。そう思いませんか、皆さん」
拍手!!!
(な、涙タラーッ

彼の言動で、一瞬にして緊張した教室は華やいだ。

そんなこんなで、講座は無事閉講した。市民講座講師デビューの6日間、
私の体重は2キロも減った。

そんなときに、ある2つの出来事に遭遇する。

次は、番外編22です




   


Posted by sammy  at 09:35Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年07月04日

出来上がる軌跡vol28~美しい講師

 折からの日本語ブーム
同じ日本語を学ぶなら、朗読の中では正しい日本語の響きを扱わねばならない。

うろたえながら、講座レジメを作り提出すると、
チラシを打つために、タイトルを考えたとのこと。
「タイトル、『美しい日本語を読む』にしといたから、宜しくお願いします」
早速市広報紙に掲載依頼されて、採用されたらしい。

(あれれれれー、さらに動揺)

すると、上は81歳から下は30歳まで幅広く、応募がざくざく!!!
とうとう抽選するハメに・・・。
(ちなみに81歳は当選)

私の妄想の中では、こういうものをやる講師像は、
吉永小百合や、真野響子、はたまた若いなら小雪のように、
凛として、しゅっとして、品があって・・・美しい講師になってしまっている。
(ぱ、パックぐらい必要だろうか・・・汗)

確かに、私は塾では国語を教えた。知らない分野ではない。
でもでもでも・・・・
品性が追いつかないのだ。(ひたすら汗)
講座は、もう目の前である。

もう、やるしかない。

こうして、サミーの市民講座は開講した。
品を装うサミー・・・(ばれるぞ、サミー・・・)。

次は、番外編⑳ です。

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Posted by sammy  at 09:44Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年07月03日

出来上がる軌跡vol27~思いがけない一言

 舞台がすっかり片付けられたその会場で、会場オーナーが
私に話しかけてきた。
 
 「ちょっと話があるのだけれど・・・」

ところで、この会場とのご縁であるが・・・
会場押さえ担当の私は、そろそろちらしに会場を記入するにあたって、
数箇所会場を押さえておく必要があった。

 近所にあると交渉し易いけれどなぁ。。。。

そう思いながら、ぼーっとスーパーに向かう途中・・・
いつもと違う道に入ってしまったことに気づく。
その道の途中にあったのが、この会場。

 会場オーナーは、朗読のライブなんて初めて!でも面白そう!
と応じてくれた。(・・・というわけで、偶然だけれど、決まっちゃいました)

 そんなオーナーは、私達のライブが出来上がる一部始終を見てくれていた。
そして・・・

 「朗読がこんなに面白いものだと思わなかったのだけれど、公の市民講座を開いてみませんか??」

 「えっ?」

 「もちろん、あなたが講師です、ご指名です」

 スクール生だった私が、プロとなって数年たったら、先生なのだからびっくりだ。

 気がつけば、番組はオンエア300回を超え、恐れ多くも先輩と言われるような年数に達していたのだった。

  塾を辞めたのに、また先生スタート。
  
 こうして、「市民」という得体の知れない媒体に対して、カリキュラムを作成することになるのだ。
 あ、当然顔出しです(汗)、どうしよ、どうしよ、どうしよー!

 次は、 番外編⑱でお休みくださいませ
 

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Posted by sammy  at 18:56Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年07月02日

出来上がる軌跡vol:26~舞台、そのとき・・・

 とうとう半年後の舞台の日がやってきた。
仲間とも相当喧々諤々やった。

雑誌は、ぴあから順次掲載され、問い合わせも上々。

つまりは、満席となったのです!
小さなスペースながら、私達の目標人数80人は突破したのだ。

朗読という形の無いものにお金を払ってくるのは、
「耳が肥えている」ということ。

トップバッターは、私。
喫茶店のマスターを巡るお話
(きゃ、客が渋い顔をしている・・・こ、こわい)

そして、ラストは5人全員キャストの物語。
私は1人で2役をこなす。

終わりました、確かに終わりました。
形はどうであれ、終わった・・・。

アンケートの感想は、厳しい優しい助言がたっぷり。
私を含め、プロとして世の中に飛び出した5人が最も求めていたのは
聴取者の確かな反応
アンケート回収率75パーセント・・・
大事な言葉の数々だ。

ポスターもはがし、がらんとした会場で放心状態になっていると
会場のオーナーから声を掛けられた。
「ちょっと話があるのだけれど・・・」

次は、番外編⑯です 

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Posted by sammy  at 13:08Comments(2)声の仕事:私の軌跡

2006年07月01日

出来上がる軌跡vol:25~サミーは女優?

 「最近、どう?」
 「うん、何だか動きが鈍い。仕事が少ない・・・」
 「もっとやりたいんだけれどね・・・」

 声のタレントは、ひとつの放送局に色んな事務所から集まっている。
そして、同世代がごろごろ。
世間的にみて立派な年齢だが、経済的に自立するには難しい集団である。
クリエイティブなことがやりたいと飢えるメンバーだ。

  ・・・そんな会話の中で、ふと「だったら、私らでやったらええやん!」との声。
「そうだよね。」こういうときは、一致が速い!単純である。

 5人の女性声タレントが集まり、集団ライブをすることになった。
 声のタレントであるから、ナレーションライブである。
着地点は、半年後
5人は勢力的にステージにおける全てのプロデュースに入る。
テーマを決め、朗読素材集め、場所探し、衣装、音楽作り、チラシ、ポスター制作・・・

みんな恐ろしい勢いで、働いた。
お客様とのガチンコ勝負に出たのだ。
今までは、顔が見えないところでの出来上がったものを否応なく押し付けた形だったが、
今回は、その全ての過程がさらされる。

 私は、倉庫作業をしながら、想像を膨らませた。
多分、ステージデビューすれば、ある意味評価がくだされるだろう・・・。
普段の5人は、本当に忙しい。スケジュールをあわせられたのは驚異的なこと。
ステージは成功するだろう・・・。

 私は、広報と場所押さえ担当。
ミニコミ紙各社、市広報紙、雑誌・・・などなど掲載依頼をする一方、
場所との演出交渉。

 私達は、実はこれだけ沢山の人に支えられて仕事をしているんだと
感じにくくなっていた。それをかみ締める作業をしている。
新人舞台女優達は、自分たちの手で世の中に訴える手段を持とうとしている。

 さて、幕は上がるのか???

次は、番外編⑮です。

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Posted by sammy  at 13:19Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月30日

出来上がる軌跡vol:24~新アルバイター誕生

 大好きな仕事を支える力は大変要る。
ある人は、大きな声がでるために、居酒屋に行っているという。
少しでも、声を出したいために、パチンコ屋で場内アナウンスをしているという。

 そう、声のプロであってもアルバイトのプロだったりする。
 一方、DJにはこんなファックスやメール。
「どうやったら、あなたみたいなDJになれるのですか???」
(私がききたいわい!!!)
 夢を売る私たちは、親切に当たり障りなくお応えする。

 収入が激減した私が、次に考えたのは、スポットで働くということ。
つまり、空いたら即入れて、即収入・・・と。

 アウトソーシング専門、人材派遣専門の会社に登録し、仕事を待つ。
最初に行って下さいといわれたのは、ポートアイランドの倉庫。
持参するもの:ジャンバー(防寒用の上着、筆記用具) 
   ?????????????

 クリスマスとバレンタインに向けて、輸入チョコを包装する仕事。
チョコは溶けたらだめ!
だから倉庫に暖房は入らない。そりゃ上着いるわなーーーー。
(元祖ウォームビズ!)

 早速行ってみると、その日限りでもよいお仕事なだけに、
実に様々なことをやっている方がそろう。
黙々と包装しながら、「あんた、なにやってんの?」とバイトプロたちに
尋ねられる。 

 「ディ、DJっやったりしてます」
 「ディスコかい?」
 「・・・・・・」

 とうとう、私はそのチョコを使って、架空の通販番組をする。
「ねぇ、そのチョコ食べてみてぇ。。。(ジェーン風)」

大うけである。

そして、「あんた、おもろいわ。明日もこの仕事おいでよ」

 こんな調子で、各所各所で、小さなスカウトをされながら、黙々と働くのである。

 声だけで、食べていけるときは、いつ来るのだろうか???
そんなときに、思いもかけない話を声タレ仲間とすることになるのである。

 次は、番外編⑬で お楽しみください。

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Posted by sammy  at 11:58Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月28日

出来上がる軌跡vol:23~3年目の決断

 「明日、ナレーションなんだけど、行ってくれるかな?」
 「それが、アルバイトなんです・・・」
 「分かった、またの機会にね・・・」

 仕事が面白くなってきた頃、生活のベースは相変わらず塾にあり・・・。
断ることが多くなったナレーションが、とてもとても魅力的に聞こえ・・・。
(まるで、本末転倒である)

 とうとう、18人の子供がいる学習塾を譲渡する決意をした。
でも、受験生が3名。ここは何としてでも合格させてあげたい。

 ある日、その子らにどうにか夢のあることをしてあげられないかと考えた。
それが、譲渡する私のせめてもの罪滅ぼしである。
こんなヘンテコな人生を歩んでいても、面白いと伝えたかった。
 
 ところで受験生達は、よく親の目を盗んで、勉強の合間に大好きなアーティストの
音楽を聴いていた。コンサートに行きたいとも話していた。

そうだ、私の番組は、リクエストを受け付けている。
私が、15歳のころラジオを聴いてリクエストが採用され、狂喜乱舞したように、その子たちが大好きな曲を、番組で、メッセージとともに流してあげることはできないか?

 送られたメールやファックスは、あくまでもスタッフがチョイスする。
生徒には、分かり易い字でメッセージとリクエストを書くよう伝え、ファックスを待った。

 「可愛い字でリクエスト来てますよ・・・」
スタッフがファックスをスタジオプースに持ち込む。やった!採用だ!
 
 「勉強は好きじゃなかったけれど、先生は好きだった。こんなことは初めてだった」
そんな手紙をもらったのは、塾最終日だった。

 こうして、また私の収入はマイナスに近づいた。
でも、こんな応援があるから、豊かな気持ちだった。
声の職人として自立する背中を押してくれたのは、紛れもなくこの手紙だった。

 さぁ、手紙の期待に応えることができるか、3年目のサミー???

次は、番外編⑪ をどうぞ! 

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Posted by sammy  at 23:45Comments(2)声の仕事:私の軌跡

2006年06月26日

出来上がる軌跡vol:22~鳥肌が立つ

 大阪的には「さぶいぼ」なことは、私にとって原稿を噛むこと(つっかえる。食べるのではありません)だったりするが・・・。

ワンクール(3ヶ月)の査定を、数度乗り越える中で、
気がつくと「消えている」人がいる事実を、目の前で見せつけられる。
(次は私??? さぶっ・・・・)
こんな季節問わず極寒な中で、私なりの希望が生まれた。
「どうせやるなら、好きなゲストを呼べる番組になろう!」

ある日、私がオーディションで大好きだと熱弁を振るった女性歌手が、
イギリスから来日して、大阪でライブをするという。
私は、和紙の便箋に相当拙い英語で、こう書いた。

「あなたの曲を日本一オンエアしている放送人です。あなたがゲストに来てくださるまで、番組のレギュラーを維持したい」

ライブを楽しんだ後、彼女にその手紙を渡して、アルバムにサインを頂いた。
彼女「お名前は何と言うの?」
綴りを伝えると、サラサラ~っと書いてくれ、最後にキスマークを・・・・!

3日後・・・
なんと、その彼女から手紙が届いたのだ!!

「あなたの気持ちがどんなに嬉しかったことか。今回はスケジュール過密で、名古屋から経たねばならないの。でも次回の時には喜んでゲスト出演するわ!お仕事も頑張ってくださいね。愛を込めて・・・。」

鳥肌、チキン、鳥肌、チキン・・・・

彼女は、1988年全米・全英No1ソングを世に送りだしたグループのメインボーカリスト。
田舎の少女が、恋焦がれた異国の歌手である。

夢とは、遠くて近きもの・・・近くて儚きもの・・・身体がゾワゾワするもの!!!

次は 番外編⑩ をどうぞ

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Posted by sammy  at 23:57Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月25日

出来上がる軌跡vol:21~チキンが?!?

オーバーアクションの外国人!ワォーっという歓声・・・。
さて、ダイヤル! おっとっと・・・。
そう、深夜の通販番組である。

ある日事務所から行って欲しいというオファーがあったのが、
そんな吹き替えであった。

子供の頃、「何と日本語の上手な外国人だろう!」(んな訳はないが・・・)
と尊敬の眼差しを向けていたくらいなだけに、大変な驚きと興奮であった。
しかもケーブルTVで繰り返し流れるという。

原稿は当日現場で渡された。
どうやら画期的なオーブンレンジの説明らしい。
私の役どころは、ちょっと得意げなキャスター(推定50歳くらいのバリバリキャリアウーマン風)。

素人男性役:私の妻はなかなか料理をつくってくれません
キャスター:こんな方ももう大丈夫ですね・・・これならチキンも9秒でこんがり!

(ち、チキンが9秒で!!! そりゃすごい・・・汗)

ディレクター「素人さん・・・もーっと素人くさく! キャスターさん・・・もーっとあおって!」
そう、素人男性役もタレントさんがやる。プロだから、上手くしかいえないというのも面白い。

で、2本目。
外国人の方の口の動きにあわせて収録するので、少々早口になりながら、たっぷり煽るところは煽る。9秒→速過ぎる・・・の驚きをこめて! 
こんがり→こ~んがりぃ!(嬉しさ爆発ハート

オーバーすぎるくらいでいいのだが、一歩間違うとチキン、焦げます。
声は、商品に命を吹き込む仕事。出来上がったものは売れねばならない。
こういう仕事に出会ってしまうと、ますますちゃんと勉強がしたくなる。
そして、大興奮!アドレナリンどば~っとでます。

ところで・・・チキンが9秒かどうか、私は半信半疑。
半信半疑という時点で、モノって売れないんだよな・・・。
(誰かご覧になった、または素晴らしくもご購入頂いた方、ご一報ください!)

次は、チキンなだけに・・・出来上がる軌跡vol22~鳥肌が立つ  をお届けします。
   


Posted by sammy  at 23:59Comments(2)声の仕事:私の軌跡

2006年06月23日

出来上がる軌跡vol:20〜踊る小スタジオ

塾も生活には大切だが、私がやりたいのはあくまでも声のタレント
レッスン生を卒業したのだから、番組の数字を残すプロでなくては…。

そんな折り、避けていたニュース読みもあるという番組企画が持ち上がった。

ディレクターは、私の臨機応変な部分をみたいという。
つまり「小さく安定するな」…らしい。
ニュースは勿論、交通に天気をやるかと思えば、映画に市政情報まで盛り沢山な番組である。
(心拍数が、跳ね上がるぜぃ…!)

ま、天気や交通はともかくもニュースがな〜。

その番組は、後発の局にお世話になり3年目にスタート。
ここでまたもや大地を揺るがしかねないことをやってしまう。

ニュースはクリアし、交通。まずは高速道路状況だ。
「阪神高速11号池田さん…

完全に空気、止まりました。

スタッフは、吉本新喜劇よろしく、ドタバタ倒れる者、「池田さんてぇ〜」と手で突っ込む者ありで俄かに騒然!

生放送だ、時間は動いている…
「失礼いたしました…」何事も無かったように訂正し動揺したまま90分

またもや恐怖のFAXが、ツ〜
玉突き事故だろうか。。。。

「今までで一番おもろい交通情報やった」

交通で受けてどうすんねん!
交通でウケを取り伝説の女となった瞬間である。

さてさて、そうはいいながらもナレーションは入り始める。
上手くなるのは実地しかない。
交通、ニュース、天気そしてフリートーク・・・やることは一杯だ。
「あ~実地勉強がしたい!」

ところが「声」のオファーがあるにつれ、塾やレンタルショップをどうするかという問題にぶつかる。
ここでまたまた大きな決断を迫られることになる。

次は 番外編⑨ です!  


Posted by sammy  at 15:15Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月22日

出来上がる軌跡vol:19~正しいプロのすすめ

 なんの職業を主体としているか、てんで分からなくなってきた私・・・。
生きる道を模索しながら悶々としているとき、事務所から
「名刺ができましたよ」との連絡。
(そうよね~プロは名刺がいるわよね~♪)

  聞くところによると、世の中にタレントと名刺に書いて
活動する人は、ざっと2万人!!!いるらしい。(ガクっ)
 わたしは、その1万9999人目かもしれないわけ。
名刺を作って、明日から数十件も仕事が入ってきたら、確かにお気楽なものである。

 そんな折、くだんの塾経営(vol:18参照)の話である。
生活資金は必要だし、両親が住んでいる淡路島での開塾であるから、
都会のノウハウは、斬新だ。背に腹は代えられない。
(明石海峡大橋を日本一多く行き来するDJの誕生でもある・・・つーか、自慢にならない)

 小学校4年生と2年生の4人を教える出張式の塾がスタート。
会場提供していただけるお宅に、数人を集めてもらう方式だ。
初めての会場は、美容室の片隅。

すると・・・。
パーマをかけて、暇そうにしている奥様方が、
鏡越しに、私達の様子を観察しているのだ。
そして・・・
「私の子供もよろしく・・・」

こんな繰り返しで、あれよあれよと生徒が集まり、
小学校1年生から、高校1年生まで、ずらり18名
車でまわるご家庭6件・・・と繁盛してしまう。
ついでに教えてくださいという教科も増えてしまい、
小学生理科をやっていると思いきや、小学生英語・・・
はたまた古文の横で、日本史。トランクには参考書どっさり。
寺子屋なので、てんてこ舞いだ。
(一日で世界一周な気分である)

そこで、子供のお母様が一言。
「お友達のお母さんにも紹介したいから、先生のお名刺を頂戴できますか?」
肩書は塾講師・・・。(なんだかねぇ・・・)

正しいプロは、私の場合は、名刺から
たとえどんな道でもねぇ。。。(泣)
ちなみに、お世話になっている勤務先のアイドル犬です。
(ワシも、そろそろメイシいるかいな・・・)

はて、名刺の次の突破ツールは何になるのだろうか?

次は、出来上がる軌跡vol:20~踊る小スタジオ です



 

   


Posted by sammy  at 01:27Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月20日

出来上がる軌跡vol:18~これが私の職種です

 いよいよ、会社員を辞めて声のプロになるための
生活はスタートしたわけだが・・・

 つまるところ、無一文
バックアップに始めた塾講師も気合が入ってきた。

そのうち雇われていた塾で、副塾長的なポジションとなり、
塾経営のノウハウなども分かってきた。
生徒は可愛いし、DJやっている塾講師もある意味美味しい・・・。
 そんなこんなで、塾の引き合いが増え・・・
 (あれあれ?こんなはずじゃないぞ!)

 そして、別の地域に開局するというFM局の噂を聞きつけ、
またもや、オーディションにトライするのです。
  
 さすがに1年番組が続くと(ニュースは終わったけれど・・・)
 それなりに、オーディションに対して度胸も出てくるというもんで。
 あらら、合格してしまったのです。

 朝そこで番組をやり、夜はもともと合格していた最初の番組に戻るという
 週1回売れっ子状態になったわけである。

  一方・・・塾もレンタル屋も好調。
 ラジオの場合、そんなに一度に番組をもったとしても、
簡単に増収とはいえない。やはり塾に戻るのだ。
 
 やや塾のプロになりかかったところで、
今度は、塾経営をしないかという話になった。

 結局私って、何の仕事のプロ???

 次は、番外編⑧をどうぞ。
 
 






 
   


Posted by sammy  at 23:56Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月19日

出来上がる軌跡vol:17~草鞋を何足?

 事務所では、合格でニュース。
 局では、ニュースでニュース・・・(vol:16参照)
 あらゆる意味で、間が悪い。

 一方、私の退職は3月末日。
あのケンカをした課長が、各課に私を連れて、
「デビューしたから応援してやって欲しい」と頼んでくれた。

 あ~あまりにも間が悪い。

 でも、大切なことは好きな仕事をしているかどうか
もし、ワンクール(3ヶ月)で終わっても、責任は自分で負おう・・・。

 そこで、4月からは塾講師の仕事を2箇所に増やし、
パソコンの講師や、レンタルCDビデオショップなど、
役に立ちそうなものは、なんでも当たってみた。
 自分の力でお金を稼ぐ実感を、ひしひしと思い知る。
まさに自衛自営。。。
 
 そのうち事務所からの声の仕事は、どっかりと増える気配がないが
ちょこちょこ、ナレーションが入ってくるようになってきた。
いつもお給料は、2ヶ月後であるから、声セレブというわけにはいかない。
  
 その後、私の仕事の草鞋は増えに増えた。最盛期は4足

 その4足・・・履き心地が良かったらどうだったろうか?
 実は相当履き心地良かったがゆえに、夢にも思わない方向へと進み始めるのだ。

 次は、出来上がる軌跡vol:18~これが私の職種です です
 






 
   


Posted by sammy  at 22:50Comments(3)声の仕事:私の軌跡

2006年06月18日

出来上がる軌跡vol:16~ニュースの女

 いよいよ本放送が始まろうというときに、
事務所の社長から電話。
「受かったそうですな・・・」
 
 実は、合格者の名簿にスクール生の名前があることを
発見した専務と社長が、私を正式所属にと連絡してきたのだ。
 一応ステップアップしたことになる。

 一回目の放送に向けて、放送局と打ち合わせしたところ、
私の枠では、90分の中にニュースがあり、
自己選曲の時間があり、リクエスト受付あり、
なかなか忙しいプログラムらしい。

  さぁ、3月に入った。第1回目が、スタート。
緊張のあまり、90分で1.5リットルお茶を飲む始末。
食事は喉を通らないし、ひどいものである。

 まず、長い名前の曲がつかえる。
 フリートークは、しどろもどろ・・・。
 これじゃプロでない。

 そして中盤、ニュース。

 「ちょ、ちょ、ちょ、朝鮮民主主義人民共和国・・・
 こ、こ、こ、こ 黄主席・・・」
 

 ようもまぁ、器用にラップ(なみだ目)
 <風刺ラップではありません。れっきとしたニュースです、ニュース>

一旦スタジオを出て、空気を吸う。
局長が引きつった笑みを浮かべながら、一枚のファックスを差し出す。

 「どうやら新人さんのようですね・・・。がんばってくださいね」  
スタジオ近くのホテルの便箋で書かれたものである。(さらに涙目)

 その日から、スクールではあんなに読めていたニュースが全く読めなくなってしまった。
ファックスは、涙が出るほど嬉しい激励だったが、苦情に等しい。

 結局、私の枠のニュースは、始まって3回打ち切られたのである。

 これは、局サイドの配慮であったが、私はニュースを読み、
ニュースに蹴られた、ニュースな女となってしまった。
 
 1ヶ月にして、背水の陣。。。
 電話会社は、退職願を出してしまった・・・。どうするサミー???

次は、出来上がる軌跡vol:17~草鞋を何足? です
 




 
   


Posted by sammy  at 23:34Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月17日

出来上がる軌跡vol:15~試される人・試す人

 怒涛の合格から、いよいよ年明け・・・
3月の開局に合わせて、2月から試験放送が始まることになった。

この試験放送とは、番組内容は”試験的”だが
実際に電波も飛ばしており、
普通のご家庭でも聴くことは可能。
ただそれだけに、放送にそぐわない人間は、
いつでも席が無くなるともいえる。

一方の私、合格に浮かれ、
「一年の計は、元旦にあり!」とばかり、
3月末で、職場を去ることを決意。
引継ぎに向けての準備に入った。

1月にアルバイト先の面接に行き、
2月からは、小中学生学習塾の講師を始めることにした。
「声を出し、正しく分かり易く伝えること」がDJの仕事だからだ。

さぁいよいよ2月だ。
ワックワク・ドキドキの放送は、本編の縮小版。

・・・・・・あの、何をしゃべっていたか覚えていません・・・。

「できれば、抹殺して欲しい!」
そう思ったことだけを覚えている。

実は、ここで密かに番組表の最終決定が行われていた。
「どれくらいのヤツか?!」
スタッフ・ライバル達は、鵜の目鷹の目で聴いている。

私は、試されているのだ。
そして、試すのは編成・番組スタッフだけではない。
何万人というリスナーが試すのだ。

そして・・・その怖さを肌で感じる事件が起こってしまう。

次は、番外編⑦ をどうぞ  


Posted by sammy  at 23:32Comments(0)声の仕事:私の軌跡

2006年06月16日

出来上がる軌跡vol:14~運命の分かれ道

 長い一日の終わり・・・ 
帰りのポラロイド撮影の方に、お尋ねした人数は?!
延べ140名という大所帯だったそうだ。
 全員が、タレントとして何等かの形でやっている人たちである。

 地下街を歩きながら、改めて場違いを悟った。
私のスクールの上にあたる事務所の先輩方も10名受けておられる。
何と大それたことをしたことか・・・。

 すぐに友人に電話をした。
「あかん、完全にアカンかった・・・」

そして・・・もう年も暮れようとしていた。クリスマスも近い。
あの忌まわしいオーディションは忘れさられていた。
そんなときに留守番電話!!!。放送局からだ。

 早速折り返す。
局 「OLをなさっているようですが、土日は空いていますか?」
私 「はい、空いています。」
局 「ちょうど良かった!実はバラードを深夜にかけるという番組企画がありまして・・・。先日いらしていただいたときにも、そのようなお話をされていましたよね。是非やっていただきたくて・・・」 
 
私 「も、もう一度説明していただけませんか?」

 そうなのです!ピカピカ合格したのです!

 テープを持っていったあの日の雑談話は、真実となった。
 あのとき、直接テープを持っていかなかったら・・・
 事務所から応募していたら・・・
 身の程知らずでなかったら・・・
 
  
 神様は、ちゃんと試したのです、分かれ道の選び方を・・・
 いよいよ、試験放送が始まります!
 番組は、スタートできるのでしょうか?!?
 
 次は、出来上がる軌跡vol:15~試される人・試す人 です  


Posted by sammy  at 23:31Comments(2)声の仕事:私の軌跡