出来上がる軌跡vol:49~お披楽喜です

sammy

2006年08月06日 23:20

 後ろを振り返って青くなった私・・・(vol:48参照)
ギロリと睨むレストランオーナー・・・。

実は、ピアノ(電子ピアノですが)は、セッティングが必要で、オーナーの指示がでるまで、進行してはならなかったらしいのだ。
今考えれば、簡単に分かることも進行通りに行こうと気張るとこうなる・・・(ガクっ)

 睨みながらピアノを出してくれているオーナーは、小声で「早いって!」とつぶやいていた。その言葉に縮み上がる。
そして、ゴソゴソと重いピアノをオーナーと抱えていた。(ごめんなさい!オーナー) 
なんとも苦いブライダルデビューだった。

  ところで司会は、言葉が命

 ある先輩は、「それでは、ウエディングドレスにナイフを!」
・・・と高らかに叫んだことがあると言っていた。(火曜サスペンスか!)

 またある先輩は、新婦がドレスを自ら踏んで転んだときに、「うっぅ」とうめいてしまったらしい。
(マイクはオンです、勿論。新婦が一番うめきたいはず)

 私は、エンディングで年号を間違えてしまい、「今年は○○年やでー」とエールを送られたこともある。
 絶対にいい加減にやってはいないのです、どんな司会も。

 だから、ラストのラストに「これをもちまして、お披楽喜とさせていただきます」と申し上げるとき、新郎新婦ご本人、ご親族同様、大きな大きな安堵。

 数ヶ月前からお会いして打ち合わせして、本番はたった数時間。
 「お披楽喜」という言葉がまともに言えるまで、当然ながら経験値と心からの祝福の気持ち、そしてお客さまを喜びに導く勇気が何年やっても必要なのです。

 あ、声タレント人生はなかなかお披楽喜(めでたし、めでたし)とはいきません。

次は、番外編84です

 

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