出来上がる軌跡vol:7〜失敗??

sammy

2006年06月09日 09:09

国際電話の顧客サービス部に身を置いた私は、
誰よりも爽やかにいち早く電話を取る使命に燃えた。
長い社名を噛まずに言うだけのことが、かなり貴重だった。

今日も、爽やかに・・・

そんなある日、一本の電話。
それはどうやら隣の課(販売促進課)にかかるはずだったもの。
すぐに隣の課を案内し、電話をその課に回す・・・。
はい、ここまでは普通。

暫くその電話で話していたその課の課長が、私を呼ぶ。

「ん、何か失敗したかな???」

「君の声で、先ほど電話してきた会社のラジオCMをうちでお金を出して
作ろうと思う。やってくれるか」


日頃、販売促進課の女の子たちと、昼食を頂きながら、
確かに、おケイコの話をしていた。
彼女らは、課長に私を推薦していたらしい。
その上、先方も気に入ってくれているそうで・・・。

ワンフロアの電話の声は、たとえ課が違っても響く。

誰が聞いてくれていた!!!

失敗だと思っていた電話のやり取りは、思いがけないチャンスの扉だった。
我が課の課長も、就業時間中、他課へのレンタルを快諾してくれた。

(ら、ラジオCMですよ、ラジオ・・・)
この言葉を夢見心地で、つぶやきながら
上ずった声で電話応対をしたのは言うまでもない。


次は、出来上がる軌跡vol:8~本番ですよ、サミーさん  です

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