芸術の秋は、瞬く間に過ぎました。
けれど、毎年何か新しい芸術イベントがあるのは楽しいものです。
今年は、国立新美術館で「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」を観て来ました。
美術の教科書には、必ず出てくる人とはいえ、芸術の解らない私には何をもってピカソを
天才と言わしめるのかが、一番知りたいことだったりします。。。。
今回は、パリの収蔵美術館が、改修工事をするために貸し出された作品とあって、なかなか見ごたえのある大量展示でした。
そして、企画は
愛がメインテーマ。
彼の作風は、見事に出会ってきた数名の女性によって変わっていきます。
よく知られた
ゲルニカのような強いパッションを感じる社会風刺のものでさえ、その背後に女性が存在します。
それに、彫刻や鉄を使った作品などもあり、いかに挑戦的な人であったのかもよく解ります。
女性が強く影響を及ぼした・・・というより「あんた、ホンマ、モテモテやなぁ」
いや、モテているのか積極的なのか、節操がないのか・・・
ひとくくりにしてしまえば、「芸術家なのねぇ」でしょうか。
晩年、彼の絵の中に無邪気に遊ぶ孫が出てきます。
90年以上の齢を重ね、平穏無事に過ごす彼の目に映るのは、戦争でもなく女性でもなく、未来がある子供ら。
断片的な作品だけを観て判断してしまうと、特別な人間に見えるのですが、
「特別」であり
「素直」である。。。
この両方を持ちえていることが、つまりは「天才」なのか・・・・。
そんな沢山のインスピレーションを入場者に与えるインパクト・・・
だからこそ「天才」なのですよね。
余談ですが。。。
新国立美術館は、建築家
黒川紀章が残した作品です。
これとセットに展示を観ると、また違った感覚が出てきて面白かったです。